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南禅寺

静岡県賀茂郡河津町 南禅寺 (2012/12/08)

南禅寺、南禅寺、南禅寺。

はい、今度は声を出して読んでください。
南禅寺、南禅寺、南禅寺。

はいみなさん正しく言えましたか?
答えは、、、
「なんぜんじ」、「なぜんじ」、「なんぜんじ」。
奇数回目の南禅寺は京都南禅寺のそれ。
偶数回目の南禅寺は伊豆南禅寺のそれ。

てっきり「なんぜんじ」と読むと思いきやいやこれが違うんですよ、伊豆川津の南禅寺は「なぜんじ」と発します。
お寺の名って音読み訓読みだけでも十分な罠な読みが多い。
そこへきて教えてもらわない限りには読めない「なぜんじ」。
最初のうちは読めぬ寺名シリーズのお寺か、それくらいに思ってた。
この時、南無阿弥陀仏の南は「な」と発していることを見事に忘れながらそう思ってた。

伊豆は河津町、伊豆急行が行楽客を乗せて走る海の近い場所。
そこから山の生活道をちょいと入り込むと南禅寺がある。
本当に車一台分しかない急坂を少し登ると大きな杉木立に囲まれてお堂が現れる。
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江戸時代に建てられたとされるお堂、この中に24もの尊像がいらっしゃるそうだがこのお堂でお会いできるのも'13年1月末まで。
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'13年2月20日に隣で建設中の「伊豆ならんだの里 河津平安の仏像展示館」がオープンするとのことで、尊像はそちらへ移動されて展示拝観となるらしい。
オープンもそう遠くない話、この日も急ピッチで建設が進んでいた。
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一礼して入堂。
小さなお堂で狭い堂内に目をやればもう驚きの仏像世界。
なんだここは!なんだこれは!!
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堂内中央正面には薬師如来坐像。
大変ふくよかなお姿で、室生寺の釈迦如来像には及ばぬものの、それを思わせる衣紋が見事な立派な像。
この薬師さんはなんと近年盗難にあい、巡り巡って行き着いた先の骨董商が南禅寺の像ではないか?と連絡を寄こして、町民がお金を出し合って像を買い戻したとか。
骨董商も事情を知ってバーゲン価格にしてくれたり、なんと盗んだ犯人もその買い戻しに反省の意を込めて出資するなど、驚くやらハートフルやら面白いエピソードをお持ちのお薬師様。
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その左右には地蔵菩薩立像と聖観音菩薩立像。
聖観音菩薩とされていたのはつい以前までで、頭部の菩薩面装着穴が発見されて十一面観音菩薩立像であったということが'11年頃から認められ、今では十一面観音立像とされていた。
観音様は五代目三遊亭圓楽にしか見えなかったのは秘密。
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と、この三尊まではガラスに遮られてこれ以上近づけなかったけど、これ以外は見事な破損仏オンパレード!
欠け仏部の方なら血圧上昇間違いなしの尊像がずらりと。
この左の方は帝釈天さんだったかな?ちょいと不明だけど甲冑の上に衣という斬新な衣のまとい方。
お顔のところだけ見事に欠損してしまっていますが、相当に格好良い像だったことは想像に容易い姿。
そして右のお方は梵天様。
なんですかねこの男前な顔立ち、格好良すぎ。
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そして菩薩形立像に十一面観音立像。
特に凄かったのが十一面さん。
こんなにも欠損しているのに、眺めているとみるみるそのお顔立ちが「はっきり」と見えてくる。
これは本当に鳥肌ものの経験だった、これまでも欠け仏や破損仏を数多く見てきたつもりだけど、こんな経験は初めて。
写真でもそれなりに目鼻立ちは想像つくけど、この凄さは直接お会いしないと伝わらない凄さ。
しばらく黙って眺めるしかなかった。
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圧倒されぼーっとしているところに、管理のおじさんががさごそと破損仏ゾーンから出してきた欠け仏パーツ!
出してきてくれて説明を受け、挙句には「いいよ触ってみても。持ってみてもいいよ。」とか!
平安の仏のパーツを好き放題に触れる機会なんてそうないですからね、ご厚意に甘えて触るわ持つわ!
木の種類によって重さが相当違うことなども実感でき、良い体験。
おじさん、「その仏の足を枕にして寝ていいよ」なんていうものだから、合掌して膝枕もしてみた。
もう南禅寺とんでもない!
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破損仏はほかにも。
神像なんかもちらほらまぎれていらっしゃって、つくづく凄いところであることを実感します。
他にも仏像がいるけど、もう紹介しきれないほど。
大柄な二天立像は上原仏教美術館で開催される「伊豆を守護する仏たち~忿怒の仏~」展にお出ましだったのでお留守、この方には美術館でご対面でした。
DSC01603_R.jpg
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しかしこれほどまでの像がなぜこんなにも数多く居るのか?
管理のおじさんによれば、この付近に那蘭陀(ナランダ)寺という奈良時代創建の大寺院があってえらく繁栄していたらしい。
それが山崩れで一夜にして寺が消滅、凡そ200年ちかく土中に様々なものが埋まっていたそうな。
先ほどの薬師如来も含めて南禅寺にいらっしゃる仏様は地中に埋まっていたものを掘り出したものだそうで、今でも数多くの像や寺宝が埋まっているらしいとか。
このあたりの土は粘土質で、水や酸素とうまい具合に遮断される形で埋まっていたことが、長いこと埋まっていたわりに状態が良い像が多い理由の一つでもあるとのこと。

なぜ伊豆の突端に近いこの場所にこれだけの大寺院があったのか、当時の資料も今は他の理由で消失したらしく謎に包まれたまま。
全ては南禅寺の堂内に佇む尊像が静かに語りかける声から読み解くしかない。


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本やメディアで知るも良いけど、やはりこの眼で見なくちゃね。

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